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BONJONOジャーナル

まちめぐりコラムVol.04

公園を市民で育てる(長野県小諸市「停車場ガーデン」)

2016.10.18

公園を市民の手で活用

小諸駅前横には年間65万訪れる観光地があるものの、線路をはさんで市街地側には空き地と化した駐車場が広がり、にぎわいを欠いていた。そこで市は駐車場を公園として整備することを決定するが、それはありふれた近隣公園だった。
そのときに地元のまちづくりNPOが活用案を提案し、担い手探しの意味もこめてワークショップを開催。その中でうまれた「市民ガーデン構想」を行政、市民有志、専門家らの協力で実現したのが停車場ガーデンである。現在は停車場ガーデン運営のためのNPOを立ち上げ、指定車管理者制度を用いて維持管理を担っている。公共の整備は基本的な造成にとどめて、ガーデンの植物の植え付けはNPOが民間助成金などを活用しつつ段階的に取り組んでいる。ガーデンは区画ごと市民がテーマを設定し、それに基づいた植物が栽培されている。おいしいガーデンとよばれる花壇では食がテーマであり、ナスやピーマン、果物等も栽培されている。
雇用の場の提供・若者が集まる街へ
現在、行政の策定案時は管理棟だった建物をカフェとして利用し、その施設長は全国の専門学校から希望者を募集した。現在は30代の園芸家が施設長となって、質の高いサービスの提供へ取り組んでいる。NPOの話では、行政の移住支援とも連携し、若者が働き、稼げる場となることを目指しているそうだ。

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美しいガーデニングとおしゃれなカフェ

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写真左:人の集うカフェ / 写真右:おいしいガーデン

柴田 建

筆者

柴田 建

1971年福岡市生まれ。2000年九州大学大学院博士課程修了。博士(工学)。日本(福岡、東京、沖縄等)および世界(カリフォルニア、上海、マニラ等)各地の住宅地をめぐり、地域住環境のマネジメントやコミュニティ主導の地域づくりについて研究・実践を行っている。

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